更新日:2017.07.20
7/20 夏に咲くフジの花
先日、東海地方も梅雨明けをしたようですね。
これから園内の花や樹木や芝生たちは水の争奪戦が始まります。
乾きと暑さで植物たちにとってはとても大変な季節をむかえます。
カンカン照りの太陽の下では土がすぐに乾いてしまいます。特に大きな木の下は、大きな木が水をいっぱい吸い上げてしまい、近くの花壇や芝生がカリカリに乾いてしまいます。
もちろん夏は私たちフラワーパークのスタッフにとっても大変な季節ですが、園内の植物たちが枯れてしまわないように、暑い中でも一生懸命に水やりなどをしなくてはなりません。
暑い中でもご来園してくださるお客様がたくさんいらっしゃいますので、私たちも頑張りますよ!!
さてさて、ちょっと面白い写真を本日は掲載させていただきます。
まずは、下の写真をご覧ください。
これは、本日7月20日に撮った写真です。なんの花かわかりますよね。
そうです、フジの花です。
不思議に思うかもしれませんが、今咲いているんです。
通常はフジの花が咲く季節は5月上旬ぐらいですが、はままつフラワーパークのフジは7月にも咲くのです。
でも、これは決して二度咲きの珍しい品種を植えているわけではありません。
品種は5月上旬咲きのフジとして広く普及しているノダナガフジです。
5月の開花は花房の長さが2m近くになるものもあり、とても立派ですが、7月の開花は長くても30cm程度でかなり短いです。
では、なんでこの時期に花が咲くのかというと、そのような手入れをしているからです。
このノダナガフジは、6月の下旬~7月上旬にかけて、夏の剪定を行っています。
その際に長く伸びた蔓を付け根から50~60㎝ぐらい位の長さで切っています。
このとき、蔓の先端に向かうはずだった水分や養分は、蔓の途中の葉っぱの付け根にある芽に流れ、その蔓の芽が充実します。
そして充実した芽のうち最も先端にあるものが開花するのです。剪定から開花までは1ヶ月弱ぐらいです。
先端に花が咲いた蔓は、しっかりと来年の花芽ができている証拠です。あとは、できた花芽が枯れないように水をたっぷりあげて夏を乗り切ります。
このとき、水が足りないと、できた花芽が枯れてしまうので、気を付けなくてはいけません。
これで来年の花もきれいに咲いてくれそうですね。このあともしっかり管理しなくては(>_<)
長々とフジの夏の花について記載させていただきましたが、そんなことを知ったうえでこのフジの花を見ていただけたらとても面白いと思います。
こちらは、ひまわり畑の様子です。
「なんだよ!咲いてないじゃないか。」って、まったくそのとおりです。
でも、見ていただきたいのは、蕾なんです。ひまわりは「向日葵」と書く通り、太陽の方を向きます。
でも「ひまわりは太陽の方を向いて咲く」というのは実は間違いで、ひまわりが太陽の方向を向くのは蕾のうちだけなんです。
咲いているひまわりは、平地で周辺に障害物がない場合は、一般的に東を向いて咲いています。
蕾のうちはみんな仲良くお日様に向かってごあいさつをしているのですが、
咲いてしまえば、ずっと東を向いて太陽がてっぺんに登ろうが、西に傾こうが知らんぷりです。
蕾のうちにみんな揃って太陽の方を向いている姿もかわいいものですよ。
まあ、中には人間と同じで、たまに集団の輪の中に入らずにそっぽを向いているやつもいますけど。
そんなやつは、「引っこ抜いて」ってそんなことはもちろんしませんけどね。
そんな風にひまわりの蕾を見るのもおもしろいですよ。
咲いているときも大体みんな同じ方向を向きますが、へそ曲がりなやつがたまにいたりします。
ひまわりの開花は8月上旬ごろになりそうです。どうぞお楽しみに!!
それでは、長々といろいろ書きましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
厳しい暑さの季節になりましたが、どうぞ皆さまも熱中症には十分気を付けてお過ごしくださいね。
パーク管理課 河合