更新日:2015.08.16
かわった植物たち
大温室クリスタルパレス内では、前回にも紹介した食虫植物の展示を引き続き行っています。
それらも変わっていますが、他にもおもしろい植物を温室入口に展示しています。
キバナツノゴマ(Ibicella lutea ツノゴマ科)です。
生ごみのような、それとも違うような、何ともいえない匂いのネバネバ液を葉から出しています。
そんな匂いに誘われた虫が葉にとまると、ネバネバで離れることができない。
そんなことから食虫植物の1つとされています。
黄色のきれいな花をじっくり見ようと近づく際には、くっさ〜い匂いが服につかないようご注意を。
この植物の一番変わっている姿は実です。
花が終わると下の写真のような長いかぎ爪をもった実が出来ます。
8月の終わりごろになると
こんな実が出来はじめ、それが割れると・・・
こんなのが出てきます。
この長い爪で動物たちにひっかかり、タネを遠くまで運んでもらおうという算段でしょうが、そこまでするかってぐらいの長くてきれいな曲線形の爪です。
そんな姿から英名は「Devil’s Claw(悪魔の爪)」だそうです。
ふくらんだ所にはタネがいっぱい詰まってます。
つづいて
ナンバンギセル(Aeginetia indica ハマウツボ科)です。
名前は南蛮渡来のキセルに花の形が似てるから。
それはいいのですが、この植物は自分一人では生きていけません。
イネやススキなどの根につき、栄養をもらって生きている寄生植物で、当然、栄養を取られる側は少し弱ってしまいます。
花がうつむいて咲くことから、万葉集では「思草(おもいぐさ)」として登場し、きっと憂いのある、おしとやかなイメージで詠まれているんじゃないかと思いますが、僕にはかわいい姿をした悪女にしか見えません。
そういえば、こちらも変わったというか、すごい植物です。
オオオニバスです。
こんな大きな葉を水面に浮かべ、なぜか皿のように縁が上がっている。
いかにも乗ってくださいという感じの葉なのですが、葉の裏はトゲトゲだらけ。
池の縁にある葉を触ろうとするお客様がいるのですが、トゲに刺さると痛いので気をつけて下さい。
あと、池に落っこちないように気をつけて下さいね。
それと、葉の表面をつっつくと穴が開くのでやめて下さい。人が乗れるといえど、葉っぱですからやわらかいんです。
お盆休みの間、体重20kg以下のこどもさんを対象に、オオオニバスの葉に乗る体験イベントを行いました。
1日に平均70名ほどのこどもさんが乗葉体験をしました。
9月23日までの土日に行いますので、小さいころの記念にどうですか。詳細はこちら
みなさまのご来園をスタッフ一同、心よりお待ちしております。
パーク管理課 徳増