更新日:2013.07.26
食虫植物展
夏休みに入り、もうじき1週間が過ぎようとしています。
みんな、宿題、コツコツやっているかな?
現在、大温室クリスタルパレス ガーデンシアター内では、変わった植物の1つ「食虫植物」を、こどもたちに、また大人たちにじ〜っくり観察していただこうと、食虫植物展示を行っています。
「東海食虫植物愛好会」の協力のもと、いろいろな食虫植物の展示ができました。
食虫植物は世界各地に分布していて、日本にもムシトリスミレやタヌキモ、モウセンゴケなどがあります。
食虫といっても、普段から虫をバクバク食べているわけではなく、光合成ができるので、食べなくても生きてはいけます。
でも、窒素やリンなど植物にとって必要な養分が不足している土地、つまり他の植物があまり生えることができない土地に生育しているため、虫を捕まえて養分を補っています。
いろいろな虫や動物がいるように、植物も進化の過程で、すごいのができちゃったもんですね。
では、展示してある食虫植物の中から、主なものを紹介しましょう。
食虫植物の代表格、ウツボカズラの仲間たちです。
虫を甘い香りで誘い、あの壷のような袋の中にある液にボチャンと落ちたら最後、少しずつ消化酵素で虫を溶かしていきます。
大きい袋や、かわいらしい小さい袋、いろいろな種類があります。
うわっ、たくさんの蛇がこっち向いて口開けてる・・・。サラセニアの仲間たちです。
これもウツボカズラと同じく、袋の中の液におぼれたやつを溶かして、吸収していくタイプです。
袋の口の部分に模様があるのや、小さくて横向いてるものなど、こちらもいろいろあります。
食虫植物の中ではよく知られている、ハエトリグサです。写真は突然変異で生まれた赤いハエトリグサです。
見てのとおり、飛んできた虫を挟み込んで、徐々に溶かしていきます。
植物が動くのって大変なことで、葉を閉じるのには結構なエネルギーを消費します。
葉が閉じるのを見たい気持ちは分かりますが、むやみに触ると弱ってしまいますので、みなさん、触らないでね。
水槽の中に展示しています。ムジナモです。
これも、よ〜く見ると2枚貝のような虫を捕らえる部分があり、動物性プランクトンなどを挟み込んで、溶かします。
水中なので観察が難しいのと、捕まえる部分が小さいので、ちょっとジミですかねぇ。
ネバネバ攻撃!!モウセンゴケの仲間です。
葉の先から粘液と消化酵素を出し、自分の体にひっついた虫を徐々に溶かしていきます。
これも、いろいろな種類があります。
一見、スミレのようなかわいらしい花を咲かせていますが、葉はネバネバしてるムシトリスミレの仲間です。
こちらも葉にひっついた虫を溶かしていきます。
どうですか?
ちょっぴりグロテスクな食虫植物の世界。
ぜひ、生で見てみてください。
そして、これを機会に、こどもたちの植物への関心が高まれば幸いです。
パーク管理課 徳増でした。