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更新日:2024.08.09

夏の温室展示

 今年の夏は例年より暑い日が続いておりますが、皆様はいかがお過ごしですか。

フラワーパークではサクラやアジサイなど夏の終わりに花芽が分化する植物や水の好きなフジや芝生など水かけをこまめに行っています。

大温室内では食虫植物やアリ植物など面白い生態の植物が展示されています。

今回は面白植物の紹介をします。

まず食虫植物を紹介します。

食虫植物は湿地帯など植物の分解が進まず栄養が乏しい環境で生育しているため、昆虫や動物を捕まえて栄養にしています。捕獲の方法により、落とし穴式、とじ込み式、吸い込み式、ねばねば式などに分かれています。

ダーリングトニア(落とし穴式)サラセニア科

入り口付近に蜜腺があり、おびき寄せられた虫は内側がつるつるしているため外に出られず捕らえられます。

ウツボカズラ(落とし穴式) ウツボカヅラ科

蜜腺で誘って虫をおびき寄せます。袋の中がロウ質でおおわれているため滑りやすく、虫は一度落ちると這い上がることはできず、ツボの内部の消化液で消化されます。入口には雨除けのふたがあります。

サラセニア(落とし穴式)サラセニア科

ダーリングトニアと同じ構造になっいます。

ハエトリグサ(はさみ込み式)モウセンゴケ科

ハエトリグサは感覚毛と呼ばれる3対の毛があり、この毛が獲物を捕らえるセンサーの役目をしています。

空振りすると植物体にダメージが大きいため30秒以内に虫がもう1度触れると葉がとじる仕組みになっています。

オオバナイトタヌキモ(吸い込み式))タヌキモ科

タヌキモの仲間は捕中嚢と呼ばれる袋があり、捕中嚢に吸い込まれると出にくい仕組みになっています。水中のミジンコなどの小動物を捕まえて栄養にしています。

ピンギキュラ シクロセクタ(ねばねば式)タヌキモ科

ムシトリスミレの仲間は葉の表面がねばねばした腺毛におおわれており、虫が腺毛に吸着し動けなくなり消化されます。

モウセンゴケ(ねばねば式)モウセンゴケ科

葉の表面にとりもちのようなねばねばした粘液があり虫が吸着されます。

次にアリ植物を紹介します。

アリ植物の中にはアリに蜜や樹液を与えて害虫が植物を食べるの防いでもらったり、アリのふんや死骸を栄養とする植物などがあります。アリと植物の両方にメリットがある共生や片方にメリットがある片利共生などがあります。

ヒドノフィツム アカネ科

樹木や岩に着生して生育する植物です。塊茎の中にアリが巣を作り、アリの食べ残しやふんを栄養にする共生関係がみられます。

ディスキディア ガガイモ科

樹木や岩に着生して生育する植物です。風船のように膨らんだ緑の袋の中は空洞になっており、アリを住まわせる代わりにアリのふんや死骸を栄養にしている共生関係にあります。

食虫植物やアリ植物の展示は8月25日まで行っております。

夏のひと時面白い植物たちを是非ご覧ください。

パーク管理課 和久田

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